クルクミン

クルクミンには炎症を抑える作用と抗酸化作用(酸素が関係する有害な反応を減らすもしくは除くもの)がある


まず、炎症を抑える作用について説明します。

生き物は体が傷がつくとその防御反応で炎症が起きます。

炎症は治るためには必要なものではあるものの、その状態は苦しく悪い状態を長引かせることもあります。

炎症についてさらに説明するには、アラキドン酸についての説明が必要です。

アラキドン酸は、脂肪の成分である脂肪酸の一つで、リノール酸(これも脂肪酸の一つ)を原料として体のなかである程度つくられますが、食事から摂る必要がある必須脂肪酸であり、細胞膜の成分として重要で、脳の記憶や、考えたり学んだりする部分とも関わりがあります。傷ついたときに、細胞膜の成分であるアラキドン酸は酵素の作用により、炎症を促すものにかわります。

その酵素を抑える作用がクルクミンにはあります。

その酵素は、シクロオキシゲナーゼ酵素とリポキシゲナーゼ酵素です。

シクロオキシゲナーゼ酵素はアラキドン酸をプロスタノイドに変えます。

プロスタノイドとはプロスタグランジン(痛みを感じやすくさせる)とトロンボキサン(出血したとき血を止める作用がある血小板を集めてかためたり、血管の壁をひきしめて小さくしたりする)を合わせたものです

リポキシゲナーゼ酵素はアラキドン酸をヒドロキシエイコサテトラエン酸とロイコトリエンに変えます。

ロイコトリエンは白血球の移動を促したり、気管支を収縮させたりします。